噛み合わせ治療
その不調、
噛み合わせが原因かもしれません
朝起きるとあごがだるい。歯の先端が平らにすり減ってきた。冷たいものがしみるのに、虫歯は見つからない──。こうした症状の背景には、歯ぎしりや食いしばりといった「噛み合わせの問題」が隠れていることがあります。噛む力は自分の体重ほどにもなるといわれ、それが毎晩、無意識のうちに歯へかかり続けたらどうなるか。歯は、想像以上に過酷な環境で働いています。
ブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)とは
睡眠中や無意識下で歯をこすり合わせたり、噛みしめたりする習癖をまとめて「ブラキシズム」と呼びます。大きく3つのタイプがあります。
グラインディング(歯ぎしり)
上下の歯をギリギリとこすり合わせるタイプです。就寝中に多く、家族に音を指摘されて気づくことがあります。歯の表面が広い範囲ですり減りやすいのが特徴です。
クレンチング(食いしばり)
音を立てずにグッと強く噛みしめるタイプです。日中、集中しているときや力仕事のとき、スマホを見ているときにも起こります。音がしないため周囲に気づかれにくく、本人の自覚もないまま歯やあごに負担が蓄積しやすいのが厄介な点です。
タッピング
上下の歯をカチカチと小刻みに打ち鳴らすタイプです。他の2つに比べると頻度は少ないとされています。
「TCH」という新しい習癖にも
ご注意を
本来、上下の歯は安静時に触れ合っておらず、接触するのは食事や会話のときの短い時間だけとされています。ところが、パソコン作業やスマホ操作に集中しているとき、上下の歯を弱い力で長時間触れさせ続けてしまう人がいます。これは「TCH(歯列接触癖)」と呼ばれ、弱い力でも長時間続くことであごの筋肉や関節の疲労につながると考えられています。「気づいたら歯を離す」を意識するだけでも、負担の軽減が期待できます。
噛み合わせの乱れが
引き起こすトラブル
・歯のすり減り(咬耗)、欠け、ヒビ
・詰めもの・被せものの脱離や破損の繰り返し
・知覚過敏(歯の根元がしみる)
・あごの痛みや開けづらさ(顎関節症)
・歯の揺れ、歯周病の進行を後押しするリスク
・首・肩のこりや頭の重さとの関連が指摘されることも
特に「詰めものがよく外れる」「セラミックが欠けた」という方は、噛み合わせの力のコントロールができていない可能性があります。修復を繰り返す前に、原因である力の問題に目を向けることが大切です。
セルフチェックしてみましょう
・頬の内側や舌のふちに、歯の跡(圧痕)が付いている
・歯の先端が平らにすり減っている、根元が欠けている
・朝起きたとき、あごや頬のあたりがだるい・疲れている
・エラのあたりの筋肉が張っている、発達している気がする
・集中しているとき、上下の歯が触れている
当てはまる項目が多いほど、無意識の歯ぎしり・食いしばりがある可能性が高まります。一度、噛み合わせのチェックを受けてみることをおすすめします。
当院の噛み合わせ治療
ナイトガード(マウスピース)
就寝時に装着する専用のマウスピースで、歯ぎしり・食いしばりの力から歯と修復物を保護します。歯型に合わせてオーダーメイドで作製し、症状によっては保険診療で作製できる場合があります。すり減り具合から力のかかり方を確認できるのも利点です。
噛み合わせの調整・修復
特定の歯だけが強く当たっている場合には、噛み合わせのバランスを整える調整を行います。すり減りや欠けが大きい歯は、被せものなどで適切な形に回復させることもあります。
生活習慣へのアプローチ
TCHへの気づきを促す工夫や、頬づえ・うつぶせ寝などあごに負担をかける習慣の見直しをお伝えします。日中の食いしばりは「気づくこと」が改善の第一歩です。
関連する治療のご案内
歯並びそのものに原因がある場合は矯正歯科を、咬筋の緊張が強い方にはボツリヌス注射(アンチエイジングページ)という選択肢をご案内することもあります。あごの痛みが強い場合は口腔外科で顎関節症の診察も行っています。噛み合わせの診察やナイトガードの作製の多くは保険診療の対象となり、初回費用の目安は3割負担で3,000円台〜5,000円程度です。
なぜ歯ぎしり・食いしばりを
してしまうのでしょうか
ブラキシズムのはっきりした原因はまだ解明されていませんが、ストレスとの関連が指摘されています。日中に受けたストレスを、睡眠中の歯ぎしりで発散しているという考え方もあり、「歯ぎしり=悪」と単純に言い切れない側面もあります。ほかにも、飲酒や喫煙、カフェインの摂取、逆流性食道炎、睡眠の質などとの関連が報告されています。
つまり、歯ぎしり・食いしばりを完全にゼロにすることは難しいのが実情です。だからこそ治療の考え方は、「なくす」ことよりも「歯やあごへのダメージを最小限に抑える」ことに重点を置きます。ナイトガードで歯を守りながら、日中の食いしばりに気づく習慣をつけ、生活習慣の中の増悪因子を減らしていく。この積み重ねが、10年後・20年後の歯の残り方に大きな差を生みます。
よくあるご質問(Q&A)
自分が歯ぎしりをしているか、どうすればわかりますか?
ナイトガードは保険で作れますか?
子どもの歯ぎしりも治療が必要ですか?
食いしばりを放置するとどうなりますか?
市販のマウスピースでも代用できますか?
ナイトガードはどのくらいで作れますか?お手入れは必要ですか?
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。症状が気になる場合は、自己判断せず歯科医院での受診をおすすめします。
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監修 / 柏モディゼロデンタルクリニック
院長 三好 礼 - 歯ぎしり・食いしばりは、ご本人が気づかないうちに歯へ大きな負担をかけています。歯のすり減りや朝のあごのだるさに心当たりがあれば、一度チェックを受けてみてください。ナイトガードなどで歯を守る対策を早めに始めることが大切です。
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